はてなミント

音楽について書きますー

勝手にリンクミュージック<のぎぞん篇>

【この記事は、企画「勝手にリンクミュージック」の参加作品になっています】

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4月末締め切りの企画。4月中にはあげます!って宣言もしたのに、書きおわんなかったです。というか、ほとんど完成はしてたんですけど読み直して投稿するっていう作業を後回しにしてしまい、5月末に至りました。本当にごめんなさい。抹茶ミントです。
まずは主催者のハグルマルマさんに最大の感謝を…

まず断っておくけど、私はこの企画において「全く接点の無い2曲に(半ば無理やり)共通点を見出だす」ということを意識してこの記事を書いています。つまり何が言いたいかというと、2曲の繋がりや互換性はぶっちゃけ低いです。半ば無理やり共通点を見出しているので。その点においてはご了承ください…。

 

んで、今回「勝手にリンク」させるのは、以下の2曲。

UNISON SQUARE GARDEN「kaleido proud fiesta」と乃木坂46「ガールズルール」

kaleido proud fiesta

kaleido proud fiesta

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ガールズルール

ガールズルール

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①各曲の分析

どこをリンクさせるかというと、ズバリ「イントロ」。

まず、「kaleido proud fiesta」のイントロの最初の2章節。だんだん上がっていくとこです。音階にすると「E♭ F G A♭ B♭ C D E♭」、ドレミで「ミ♭ ファ ソラ♭ シ♭ ド レ♭ ミ♭ レードシ♭ ラ♭ シ♭ー」みたいになります。
聴いたら分かると思うけど、一音ずつ上がっていってますよね。ドレミファソラシドーみたいにスケール内の音が単純に上がっていく、いわゆる「順次進行」と呼ばれるものです。

次に「ガールズルール」のイントロ。ギターのストローク(ジャーッジャーッジャー)の後のところです。「B♭ D E♭ E F F♯ G A♭ A」、「シ♭ーレミ♭ーミーファーファ♯ーソーラ♭ーラ」ですね。レからラまで「半音ずつ上がっていく」のがポイントです。

 

②共通点と効果

まとめると、一音ずつ/半音ずつの違いがあるとはいえ、どちらも単純に上昇するという共通点がある、ということですね。

一般的に、音階は上がると緊張が増し(=高揚感が出る)、音階が下がると緊張が減る(=落ち着く)、と言われています。また、跳躍の度合い(音がどれだけ上がるか下がるか)が大きいほど、インパクトが強く激しい曲想を生む、ともいわれます。

先の2曲は、どちらも音が上昇しており、高揚感が出るという効果に当てはまります。一方、跳躍の度合いは小さく、激しさは強くない。一気にドカンと盛り上がるのでは無く、だんだんと気持ちが高まっていく、という解釈が出来そうです。

 

③どこがスゴいの?

これらの2曲のような「単純に上昇する」のは、良くも悪くも非常にシンプルなわけで。面白みのない、幼稚な印象を受けることも多くなってしまいます。例えば「かえるのうた」の「ドーレーミーファーミーレードー」。kaleido〜と同じ順次進行というもので、いかにも童謡っぽく聴こえますよね。そんな感じ。
ですが、この曲たちにそんな印象は自分は抱きませんでした。1曲を通してちゃんと凝った作品だからこそ、単純なメロディーでも浮くことがない。むしろ、シンプルだからこそ得られる感動や多幸感があると思うんです。

「ガールズルール」をはじめて聴いたとき「こんなの誰でも思い付きそうなのに、何故か唯一無二で最高!」って思いました。この曲、特に2サビ以降の構成や音色は「計算されてる」感が強いし、イントロももっと複雑なものに出来たはずです。でも、あえてシンプルなフレーズのすることで、この曲の持つ「真っ直ぐさ」が際立つんじゃないかと感じるんです。

これはもう片方の曲でも同じで。「kaleido〜」についての某紙インタビューで、田淵智也氏は

かっこいいところがちゃんと保たれていれば、客観的に見た時に、イントロがキワキワな決めだらけのものだろうが、めちゃくちゃシンプルだろうが、ネガはないというか。なので、じゃあやってみようと思ったような気がします。

と語っています。まさにその通りなんですよね。

要するに、(面白みが無くなるリスクを孕みつつも)あえてシンプルにすることで、結果的に良さを生ませるのが凄いということです。また、これがイントロっていうのもイイですよね。曲の印象を決める大事なところで、一気にポップに開く感じがします。

 

おまけ

ちょっとだけ過激なこと言いますが、フォロワーさんとかには多分当てはまらない話なので軽く読んでね〜

この前、ロック好きの友人に「アイドルソングなんか聴いてんの?」って言われてびっくりしました。友人曰く、アイドル好き="推しに人生を捧げるオタク"みたいなイメージがあるそうで。あんたもとうとうそっちの道に行ったか、と。何とも多くの人を敵に回しそうなセリフ言われた訳ですよ。
でも、この友人の感覚、分からなくは無いって人も多いんじゃないですか?たしかにアイドルのビジネススタイルは特殊だし、人生捧げて推すみたいな熱心なファンが取り上げられがちです。

友人ほどハッキリじゃなくても、アイドルはちょっと抵抗あるな…みたいな感覚、分かると思います(私のフォロワーさんたちはアイドル好きって人も多いと思うのでその人たちは関係ないよね、ごめんなさい)。

好き嫌いは人それぞれだし、そこに干渉する気は無いです。が、一音楽ファンとして言いたいのが「アイドルに抵抗があっても歌そのものまで敬遠するのは違うだろ」と。

例えば乃木坂46の楽曲にしても、ロック・EDM・オーケストラなどの異ジャンルが融合してポップを織り成す、凄いサウンドだと思ってます。そこにはあなたの好きなバンドと通ずるものがあるし、何でこんないい曲たちを聴かないの?とさえ思います。

知らないから、なんか抵抗があるから、みたいな理由で音楽体験の幅を狭めるのは勿体無いよ。ジャンルとか固定観念とかに拘らずに、いい曲なんだから聴いてみる。そうしたら新たな発見があるかもしれないし、世界が広くなるかもしれない。そっちの方が絶対楽しいよって思います。

アイドルもバンドも、おんなじ「音楽家」なんです。

 


 

という。ひとりごとでした。むしろこれがいちばん言いたかったことかもですね…
まあ、言いたいことが少しでも伝わったらいいかなと思います。

「勝手にリンクミュージック」、いかがだったでしょうか?

最後にもう一度、主催者のハグルマルマさんに感謝を。面白い企画&文章をいつもありがとうございます、、

それでは!